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2019.02.01
舌田地区

定住支援員の「やわたはま・あれこれ」~舌田地区編③

こんにちは!定住支援員のOです(^ ^)

今日は、舌田の中でももう一つの集落、合田のご紹介。(๑•̀ㅂ•́)و✧
舌間については、こちらをどうぞ⇒定住支援員の「やわたはま・あれこれ」~舌田地区編②

 

舌間集落と僅か数百メートルの距離に位置していながら、その違いは一目瞭然です。

海沿いから、山の斜面に向けて段々に家々が立ち並ぶのが特徴の合田。

海沿いの国道に沿って細い道が一本、集落の間を抜け、

そこを境に山側には、更に細い道が迷路のように入り組んでいます。

漁師さんも多い集落なので、眼前の海には漁船も多く停まっています。 

 

住宅地に入ってみましょう。
合田の住宅地は、とにかく映像でご紹介したい感じなんです。写真をいっぱい挙げるので、ぜひこの雰囲気を感じてください。

入り組んだ小道

住宅地を抜ける道  

石垣に埋め込まれた古びた石板

「あがっておりる」その動きすら楽しくなりそうな階段

道を彩る花々   

アスファルトにつけられた足跡

あ、人の足跡もありますね(^ω^)

合田には農家さんや漁師さんが多いせいか、比較的細かいことをあんまり気にしない豪快な方が多いんだとか。この路面を見たとき、そう教えていただいたことを思い出してほっこりʕ→ᴥ←ʔ

下水道・上水道などの管がそれぞれ埋設されている?3色に塗り分けられたような道

趣深い外観のおうち

続く石垣

斜面に建つ家々とそこを通る生活道

入り組んだ坂道では、道横の畑は顔の高さになることも。
そんな畑の中からふいに近距離で「なにしてるにゃ」と呼びかけてきた猫は、「おっと、写真はごめんにゃ」とばかりに先を進みます。

家々の間を抜けて突如眼下に広がる眺望 

この合田には、鎌倉時代千鳥姫という方が落ち延び、夫の菩提を弔いながら写経の日々を送り、その生涯を閉じたという伝説が残っています。地区の方に案内して頂いたこちらの祠には、姫が墨書した石経が安置されていると伝わっています。

今はほとんど見れませんが、姫が杏の種を持っていたことから、その昔合田では各家に杏が植えられていたとか。
薄桃色の杏の花が山の斜面いたるところで咲き、海の青を背景に、夕日を受けてほのかに紅潮して輝く風景は、さぞ美しかったことでしょう。

 

 

伝統的という面では、合田には唐獅子保存会があり、秋祭りの際、集落の中を唐獅子(からじし・からしし)と五ツ鹿(いつしか)がそれぞれ分担して練り歩きます。

<みなっとで行われた唐獅子の様子。市広報撮影>

唐獅子とは、艶やかな化粧を施し華麗な衣装をまとった子供(主に小学生)が、太鼓を打ちながら大人二人が演じる獅子舞と共に舞う、伝統芸能。昔は男の子、その中でも長男しかできない決まりで、とても人気がありました。今では、合田を含め市内の10余りの集落(市内17地区の中を更に分けた「集落単位」)で伝承されているのみです。子供が少なくなった今では、女の子も舞手になることがあります。

もう一つ、五ツ鹿は合田では中学生が行います。

<五ツ鹿。日土(ひづち)地区で撮影>

鹿に扮するため、頭上の飾りをキツク縛り上げるので、一帯を練り歩いた後にはかなりグロッキーになることもあるとか。

<五ツ鹿。日土(ひづち)地区で撮影>

平坦な太鼓の音に合わせて一糸乱れず舞う姿には、ぐっと引き込まれる何かがあります。

祭りの際、合田の各家庭に配られるお守りは、紅白・竹つくりの御幣。これが一年間、家々を守ります。

合田の雰囲気、伝わるでしょうか*॰ْ✧ً⋆。˚٩(´͈౪`͈٩)⋆。˚*ْ✧ं॰*

 

これまでの写真でお分かりになる通り、合田の山側の住宅では、自宅までお車が入らないところも多いです。近くの共同駐車場を利用して、そこからは徒歩。
そのせいもあるでしょうか、車で撹拌されていない、人と他の生物・自然の動きだけで形作られるゆっくりした空気が漂います。

現代の地方住まいではお車は必須。それは、ここ合田でも変わりません。
日々の生活での便利さを考えると、自宅敷地まで車で乗り付けられるのが確かに理想です。足腰が弱くなってきたら、この坂道は「よいよ、こわい」(本当に、疲れる。大変)とも思います。

それでもなお、私個人としては思うのです。

車を停めて家路までの数分、この空気感の中で、例えば夜零れるような星空を見ながら、例えば海に煌めくだるま夕日を体に浴びながら、仕事脳をリセットして家に入る。風が強い日や雨の日は勿論大変だけど、それは自分の中では甘受できる範囲じゃなかろうか。
ああ、荷物が多くなると大変だから、あんまり買い物しないミニマムな生活が送れるようになるかもな。
毎日の坂道で自然と足腰が丈夫になるな。
車の騒音が近くでしないから、風に揺れる木々の息遣いが聞こえるだろうな。

もちろん、「自分が受け入れられる、毎日の不便の上限と範囲」や「何を快適と感じるか」は人によって異なりますし、自分や家族のライフスタイルの中でどのポイントを重要視するか(自然か、利便性か、安全性かetc)も、それぞれ違います。

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移住するということは、住む場所や環境を変えるということ。

ただ、移住経験者として思うのは、住む環境を変えることによって発生する受動的な変化を期待するよりも、実は「自分自身の内部に変化を生み出し、それを受け入れ、楽しむ」ことの方が重要な気がしています。環境の変化に合わせて、自分が変わる。変えられる範囲を少し増やす。
周囲の人との関わり方だったり、環境との向き合い方だったり、自分が感じる「不便」を遊べる気持ちを持つことだったり。

このブログの立ち位置上、どうしても都市⇒地方への移住を想定した文章になりがちですが、これは地方⇒都市に移った方にも共通して言えることかなと感じています。

移住ご検討者の方が、一人でも多く、ご自分の願うライフスタイルや希望にマッチした場所に出会い、「これからここで私に起きるであろう変化が楽しみだ」と思える生活を踏み出せることを祈っています。

願わくば、それが八幡浜でありますように!(*˘︶˘*).。.:*♡ 

それでは、今日はこの辺で。

 

❁定住支援員・O❁

八幡浜市で初めての地域おこし協力隊として、中山間地域・日土東地区を担当。3年の任期満了後、平成30年4月から定住支援員として活動中。
市内でも各地域で異なる風習や文化に日々驚きつつ、移住検討者の方に向けた「八幡浜の日常のあれこれ」をお伝えすべく、あっちこっちに出没。
最近の悩みは、八幡浜の地図が頭の中で暴れ出して位置がなかなか掴めない事(^_^;)