定住支援員の「やわたはま・あれこれ」~方言編(十両級)
こんにちは!定住支援員のOです!(^ ^)
前回から八幡浜の方言をお伝えしておりますが、肩慣らしも終わったので、今日は少し難しく。
前回の記事はこちらから→ 定住支援員の「やわたはま・あれこれ」~方言編(序ノ口級)
この辺から言葉自体の意味を知らないとわからない方言が出てきます。
訳は、あくまでも私の体感による意訳です。
若干違うニュアンスがあるかもしれませんが、こんな感じかぁくらいで、ゆるりとご覧いただけると幸いです。
①「こやらい」
比較的年齢が高い世代の方が使っていることが多い方言です。
使用例
*「あそこのおうちは子供さんようけおったけん、こやらいえらかったんで」
→「あちらのお宅はたくさん子供さんがいたので、子育てが大変だったんだよ」
さりげなく訳しましたが、ここで使われている「えらい」は「偉い」でも、程度の大きさを表す「えらく」でもなく、負担の大きさを表す「大変」の意味になります。
②「おちょっぽ」
おちょぼ口ではありません。
座卓でご飯を食べたり、目上の方と日本間でお話しする際など。
非常に日本人らしい所作のひとつです。
③「いころ」
使用例
*「この子はもう、いころが無いねぇ」
*「最近の若い子にはいころがない」
答え:ガッツ、元気、覇気
④「おせらしい」
゛推し”らしい、でもありません。
答え:大人っぽい
使用例
*「〇〇ちゃん、えらいおせらしなって」
→「〇〇ちゃん、えらく大人っぽくなって」
⑤「しゃって」
何かを軽やかに動かす様子でもないです。(=͟͟͞͞(๑•̀д•́๑)「シャッ」て)
使用例
*「しゃってそんなことせんでも」
→「わざわざそんなことしなくても」
ちなみに同じ愛媛でも県庁所在地の松山を中心とした中予地方では、これを「さっちに」と言います。
⑥はちこる
答え:植物が、わしゃ~~~っと伸びて広がるようなさま
使用例
*「草がはちこってはちこって往生なわい」
→「草がぼうぼうに伸びて広がってしまって、大変である」
さらっとご説明しましたが、「往生な」も、一聞ではわからない方言ですよね( ・ὢ・ )
ふぅ。方言を訳すのは、非常に難しいですねぇ。
言葉の隅っこに漂う微妙な意味合いが、標準語では帯に短し襷に長し。(;^_^A
その土地独特の風土が、その土地の方言を生み出していくものなので、
標準語では対応しきれないニュアンスがあるのは、ある意味当然のことかもしれません。
方言でしか表現できない意味合いが感覚的にわかってくると、
その土地への愛着がまた更に深まる気がするのは、移住あるあるでしょう。
さて、今日はこの辺で。
今日もようけ方言つこて書いたけん、往生したわぁ(ノ≧ڡ≦)
【補足】
ご紹介した方言は、17ある八幡浜の地区全部で使われているわけではありません。
ある地区ではよく使うけど、別の地区では聞いたことがないというものもあるようです。
コンパクトシティでありながら、それぞれの地区の風土が残っている八幡浜の特徴が
ここにも表れている気がします。
❁定住支援員・O❁
八幡浜市で初めての地域おこし協力隊として、中山間地域・日土東地区を担当。
3年の任期満了後、平成30年4月から定住支援員として活動中。
市内でも各地域で異なる風習や文化に日々驚きつつ、
移住検討者の方に向けた「八幡浜の日常のあれこれ」をお伝えすべく、
あっちこっちに出没。
最近の悩みは、八幡浜の地図が頭の中で暴れ出して位置がなかなか掴めない事(^_^;)