八幡浜市とは
四国・愛媛県の南西部に位置する八幡浜市は、太平洋の黒潮が流れ込む宇和海に面し、四国有数の魚市場には豊富な魚が水揚げされています。また、海に面する段々畑では、国内有数の美味しいみかんが育ちます。海の色と山の色が鮮やかな対照をなす自然豊かでコンパクトなまちです。
東経132度25分32秒 北緯33度27分34秒(八幡浜庁舎)東京と比べ7度の差があり、夜明けと日没ともに28分ほど遅くなります。
八幡浜市は、関西地方と四国南西部や九州を結ぶ海上交易で栄え「伊予の大阪」と言われてきました。現在、海上交易は姿を変え、九州との玄関口として1日20往復のフェリー便が行き来をし、さらに、東九州自動車道から四国内の高速道路を経由して九州と京阪神を結ぶ実質的な第二の国土軸のハブ港としての機能をもつ「八幡浜港」を有し、演歌「港町ブルース」にも登場する港町です。また、全国有数のみかんの産地で、ぐるりと囲む山々のほとんどでみかんが栽培されています。特に、海に面した地域はブランドみかんが育つ一大産地。秋には山一面がオレンジ色へと変わり、全国からアルバイターたちも多く集まり、活気にあふれます。
さらに、四国有数の水揚げを誇る魚市場を有し、全国へ鮮魚が出荷されています。明治の頃に「伊予の大阪」として栄えた名残も多く残っており、レトロな雰囲気が町のあちこちに見られます。いろいろなものがぎゅっと詰まった八幡浜を、“8”つのキーワードでご紹介します。
1. みかん
リアス式海岸で急峻な地形に、先祖代々石を積み上げて段々畑が作られてきました。
「空からの太陽」「海から反射する太陽」「段々畑の石垣から反射する太陽」の3つの太陽を豊富に浴びて栽培される「日の丸」「真穴」「川上」「みつる」などのブランドみかんを筆頭に、品質・生産量ともに全国トップクラスです。
2. さかな
豊かな漁場に恵まれている八幡浜には、四国有数の水揚げを誇る魚市場があります。旬のさかなが回遊してくる宇和海や、豊後水道などの漁場を舞台に、古くから八幡浜港は栄え、年間200種類以上の魚が水揚げされます。豊富な種類のさかなを利用した蒲鉾やじゃこ天などの練物製品が多いのも特徴です。
3. 八幡浜ちゃんぽん
長崎などの麺文化を、八幡浜風に「ちゃんぽん」にして生まれた食べ物。ソウルフードとして市民に愛され続けています。鶏がら・鰹・昆布などでダシをとった黄金色のスープで、あっさり風味が特徴です。
現在市内での提供店は40店を超えており、様々な味を楽しむことができます。
4. 歴史・文化
明治に入り県下最大の商都として栄えた八幡浜地区には、往時の面影を残す建物が多く存在します。保内地区にも赤レンガ倉庫や擬洋風建築など、近代の繁栄をしのばせる町並みが残されています。現在も利用されている国指定重要文化財の日土小学校をはじめ、近代モダニズム建造物も多く残っています。
5. 自然
宇和海に面した沿岸は変化に富む複雑な構造のリアス式海岸で、岬と入江が交錯した美しい景観をなしています。島の全域が県立自然公園に指定されている離島「大島」は、地震の化石とよばれる「シュードタキライト」が2004年に国の天然記念物に指定されています。
また宇和海に延びる半島「諏訪崎」は、2016年に「新日本歩く道紀行100選」の「水辺の道」認定コースに選ばれました。豊かな自然に囲まれた約3キロの遊歩道ウォーキングが人気です。
6. 湯
2016年8月にオープンした八幡浜黒湯温泉「みなと湯」は、中国・四国地方では初となる植物由来の有機物が多く含まれる“湯の色が黒い”モール泉・低張性アルカリ性冷鉱泉で、「美人の湯」として親しまれています。
大正4年に創業し市民に100年以上愛され続ける銭湯「大正湯」は、今でも薪で湯を沸かしています。2016年に外観や内装が大幅に修復され、開業当時のレトロモダンな姿が人気です。
7. スポーツ
JFC(日本自転車競技連盟)公認の「マウンテンバイクコース」があり、オリンピック代表選手の選考会も開催されます。市公営で子どもや初心者向けコースから上級者向けのコースがあり、本格的なマウンテンバイクのレンタルやシャワー設備も完備。誰でも気軽に楽しむことができます。
また、ソフトボールも大変盛んで、市内には子どもから大人までソフトボールチームが多数あり、シーズン中は市内各所で毎晩のようにナイター試合が行われています。
8. 祭り
座敷いっぱいに雛飾りをする「真穴の座敷雛」、江戸時代中期より厄火祓いの行事として柱松を立て神楽を奉納する「川名津柱松」、戦国時代より伝わる火祭り「五反田柱祭り」、航海の安全と豊漁を祈る神事「十日えびす」などの珍しい祭りをはじめ、南予地域の伝統的な秋祭りである唐獅子、五ツ鹿踊り、四つ太鼓、牛鬼など、多彩な地域の祭りが多く残っています。